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夜と朝の境目

朝も夜も来なければいい

朝焼けが好きだ。夕焼けは嫌いだ。

私は朝焼けが大好きだ。

そして、夕焼けは大嫌い。

見た目はどっちも似たようなものだけど、

それでも私は朝焼けが好きで夕焼けが嫌い。

 

まだ高校に通っていた時、私は朝が来るのが怖くていつも眠れなかった。

朝が来たら学校に行かなくてはいけない、

そう思うと怖くて怖くて涙が出た。

寝たらすぐに朝が来るような気がして、

とにかく眠るのが怖かった。

いつも、空が少し明るくなってきてようやく眠れていた。

睡眠時間は3時間前後だった。

ちっとも寝付けないから、朝焼けはほぼ毎日見ていた。

朝焼けが見えると「あぁ、朝が来たんだなぁ」と悲しくなった。

朝が来て悲しかったけれど、朝焼けはいつも綺麗だった。

淡い、優しい色で、泣いている私を包み込んでいた。

朝焼けが来るのは嫌だったけれど、朝焼けを見るのは大好きだった。

学校が遠かったから、電車に乗ってすぐの時間はまだうっすら朝焼けは見えていた。

電車が学校に近づいて行くほどに空はどんどん明るくなっていった。怖かった。

乗り換えの駅に着く時には、空は完全に明るくなっていて、私は涙を堪えるので必死だった。

人前では泣きたくないから、必死で耐えた。

学校に着いてすぐトイレにこもって泣いていた日も多かったけど。

 

部活には入っていなかったから、いつもSHRが終わったらすぐに急ぎ足で帰っていた。

1秒でも早く「学校」という空間から出たかった。

最寄り駅に着く頃には空の端がオレンジ色に染まっていた。

この夕焼けもいつも綺麗だった。

それでも私はこの夕焼けが嫌いだった。

「あぁ、また明日も学校に行かないといけないのか」そう思っていた。

学校が終わって家に着いたって、宿題やら何やらで、完全に学校のことを忘れた時間を手に入れることは出来ないし、学校が終わっても解放された気分にはなれなかった。

だから夕焼けは嫌いだった。

 

朝焼けも怖いことが始まるサイン。

夕焼けも怖いことが始まるサイン。

やっぱり同じじゃないか。

 

でも、

朝焼けは、絶望感に薄い布を被せて、私にそれがぼやけて見えるようにしてくれた。

夕焼けは、絶望感に重しを付けて、私を余計に落ち込ませた。

 

この違いは何なのかは私も分からない。

別に分からなくていい。

私は朝焼けが大好きなだけ。それだけ。

 

最後に、絶望の中にいた時に見たいちばんお気に入りの朝焼けの写真を。

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